SOCIAL ENERGYをご契約いただいている応援者の皆さま、こんにちは、SOCIAL ENERGYの中の人、いえとみです。
「百聞は一見に如かず」を合言葉に、全国津々浦々SOCIAL ENERGYローカルパートナーの現場を訪ね歩き、取り組みの手触りをお届けしていくシリーズ“ローカルパートナー訪問記。今回お邪魔した先は【ほたる電力】さん。一般社団法人kittamuさんが運営されています。
魅惑の島・四国に上陸!いざ吉野川市へ
普段東北にひっそり住むいえとみにとって、そもそも西日本、そして四国へはなかなか行く機会がありません。出発地は大阪。大阪から吉野川市までは淡路島を経由しながら車で2時間半程度かけて向かいます。こんなに大阪近いんだ、と吉野川から関西圏へのアクセスの良さに驚きます。東北とはまた違う小高い山々がポコポコと連続する風景に日本の山地の多様さを感じながら吉野川市を目指していきます。
ちなみに...四国を横断する様に流れる吉野川流域は四国4県にまたがり四国全域の約20%に相当する広さを持つそうです。「下流域には徳島県の拠点都市である徳島市を擁し、四国における社会・経済・文化の基盤となっています。」とgoogleさんが教えてくれました。間も無く陽が暮れるというタイミングで吉野川市に到着。吉野川という幅広でシンボリックな川を中心にまちが広がります。現地ではチャキチャキとした明るいトーンで話される代表の原田さんが迎えてくれました!
「懇親会の前に、ここから近いから一箇所拠点紹介するわ!」と到着して間も無く連れて行かれた先は、何やら大きな倉庫の様な場所。目の前にドンとそびえ立つガレージをガラガラと持ち上げると、中はまるで秘密基地。バイク・農機具・工具・引っ越しで余った家具までが倉庫の両サイドに綺麗にカテゴリごとに並べられていました。そして謎にエモい照明。こ、ここは...?
いえとみ「ここなんですか?(笑)やたらと乗り物も多いし、乗り物に限らず色々ありそうですが。」
原田さん「仲間で使っているシェアガレージだね。俺が車屋だから乗り物が多いってのもあるけど、例えば草刈機とか一家に一台いらない場合もあるでしょ?だからみんなでシェアしたら良いものを置いたりしてるんだ。家具とかも期間限定で吉野川に住んだ人が置いていったりしていて、それをぐるぐる次に必要な人に回してるんだよね。あ、トゥクトゥクも置く予定だよ〜!」
いえとみ「それめちゃめちゃ良い仕組みですね。これだけ大きなガレージ、借りてるんですか?てか原田さん車屋さんなんですね?!?!トゥクトゥク?!(笑)」
原田さん「ここが売り出されてたのを知って俺がどうしても使いたいと思って、仲間に一口30万円ずつ出してよ、って頼んで共同購入したんだよね!俺本業車屋だけど、基本何でもやるから個人的に原田企画って屋号も持って色んな仕事受けてるんだよね。例えば会議室でオンライン会議する人達の配線設置とかも請け負うし。企画って屋号は便利だね〜(笑)」
いえとみ「おそるべし原田さん。本当に何でもやっちゃうパワフルなお方ですね。お会いするまでは”まちづくりの会社の人”と漠然とイメージしていましたが、車屋さんや企画屋さんがバックグラウンドにあるっていうのが地域を面白くしていくうえでものすごい強みの様な気がしてきました。あと何より原田さんの呼びかけに快く答える仲間の方々すごいですね。強い信頼関係があるのを感じます。自分が30万円出してくれって言われたら即決できるか考えちゃいましたよ。」
原田さん「基本的に自分たちでどうにかしていくっていうのを大切にしてるからね!このあとの懇親会にも、俺みたいにまちの事業者いっぱい来るからお店に向かおう!」
まるで人材のちらし寿司、多業種メンバーで構成された一般社団法人kittamu
ローカルパートナー訪問の良いところ、それは各地で美味しい食べ物が食べられる!!!みなさまの胃袋を刺激するかもしれません…失礼します...。
今回の訪問の為にほたる電力を運営される一般社団法人kittamuのメンバーが集結してくださいました!顔合わせの機会なのでお一人お一人がどんな方なのかまずは自己紹介タイム。一般社団法人kittamuは市役所の方も含む官民メンバー約20名で構成され、吉野川に新たな観光資源を生み出すことを目的としたまちづくり団体です。
メンバーAさん「原田さん無茶振り多いんよ〜!あ、僕は商工会関係やってます〜!」
メンバーTさん「ほんとよね〜!原田さんの奥さんと仲良いんだけど、奥さんも巻き込んでてね。各夫婦何かしらまちづくりに関わることを役割分担しながらやったりしていてね〜!あ、印刷・広告関係の会社やってます〜!」
メンバーMさん「僕は地域おこし協力隊で吉野川にきました〜!原田さんに面倒見てもらってます。(笑) 今は写真家として吉野川の魅力発信活動に関わってます〜!」
メンバーSさん「僕はIT系の仕事してるんですけど、好きが高じて鴨島駅前にお菓子屋さん開いちゃいました〜!」
何ということでしょう。集まったメンバーの個性が全員強すぎる...!(褒め言葉です)なぜこんなにも多種多様な人が集うのか。原田さんに伺います。
原田さん「数年前に観光協会が閉じてしまったんだよね。あるにはあるんだけど、目立った観光資源があるまちでもないし、そうするとどうなるか。これからどんどんまちが寂しくなっていくじゃない。それで2019年の4月からいっそのことコミュニティ化してやっていこうと思ったんだよね。危機感と想いを共有できるこんなにいいメンバーが集まってくれて。地域おこし協力隊の子はじめ地域内外の若い子もどんどん集まってきてるよ。ちなみにさっき話したトゥクトゥクはそれこそ2次交通のコンテンツとして導入しようかなと思っていて、車屋だからこそできるってのもあるよね。」
いえとみ「明日色々と街をご紹介いただくと思うのでどんな地域資源があるのか楽しみではあるのですが、すでにここにいる人材のバラエティさと個性だけでも吉野川楽しいまちだなーと思う自分がいます。(笑)原田さんがまちづくりに関わり出したのも比較的最近ですよね?それはどうしてなんですか。」
原田さん「20代も前の若い頃から自分で車屋をやり始めたんだよね。やるからには高い信頼をおいてもらえるカスタム屋になろうとがむしゃらに20年くらいやってきて。実際に車屋としては頑張ってこれたからこそなんだけど、ふと自分の為に稼ぐことや仕事することに飽きちゃって。これからは人の為とか地域のためにやるのが面白そうって思ったんだよね。それでこの活動がスタートしたの。今42歳でしょ、俺54歳になったらこの活動も引退して山の方の土地買って村を作って自由に遊ぼうと思ってるんだよね。早くやって早く身を引くのも地域では大事!」
いえとみ「最後のくだり衝撃的です、山の上の村...!(笑) ですが、ものすごく示唆に富んだ重要なお話ですね。シェアガレージの取り組み以外にも、拠点整備も含めた民間主導の観光協会を新たに作る動きとか、名産品の梅酒とNFTを組み合わせ販路拡大していく取り組みとか、それこそトゥクトゥクを2次交通にする話とかが話題に上がりましたが、どんどん新しい要素も盛り込みながら仕掛けていく勢いみたいなものを感じています。自分の活躍の期限を決めて次を育てるというのは、メリハリを持って取り組めますし、どの地域でも語られるべき本質的なお話ですね。」
原田さん「そうそう、おっさんはさ、口は出さすに金だけ出す!っていうのが良いの良いの。だからU29の子達を応援するコミュニティとかにも関わったりしてね。自分たちのことだから自分たちでお金も出して責任とってやっていけば、誰にも文句言われずに自由に楽しんでできるのよ。さて、俺はお酒飲めないけどみんな次スナック行くぞ〜!!」
いえとみ「え、原田さんお酒飲めないんですね!?!?スナックやった〜!」
突き進む豪快さと周囲の人を巻き込んでいく求心力を兼ね備えた代表の原田さんの魅力に数十名を超える仲間が集い、コミュニティのパワーを増す吉野市。関わる一人一人が出来ることを持ち寄りながらコミュニティに貢献し、住まうまちの魅力を作って行く。吉野川はそんな機運を持ち合わせたまちでした。「自らやっていく」の指針通り、一般社団法人kittamu手がけるほたる電力では数十名いる仲間のメンバー向けに電力切り替え勉強会を開催。手続き方法やどの様に周辺の方々にほたる電力を紹介していくと良いかをお互いに意見を出し合いながら学びあったそうです。数十名いるメンバー自身が自宅や仕事の施設を切り替えたことで着実に活動費が毎月継続的に溜まりはじめています。
夜更けまでスナックで交流会を楽しんだ翌日は、地域の名産品のご紹介や観光名所をご案内いただきました。最後にダイジェストでお届けです。
「ローカルパートナー訪問記」は今後もSOCIAL ENERGYの中の人が運営者の元を訪れ、各ローカルパートナーの活動の手触り感をお届けしていきます。
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