地域の未来を灯す電力プラットフォーム「SOCIAL ENERGY」。日常的に使う電気を通じた支援のその先には、どんなことが起きているかをお届けしていくシリーズ Light Up Localスタートです!
今回お届けするのはSOCIAL ENERGYがスタートしたと同時に第1号のローカルパートナーとして参画してくれたフィッシャーマン電力さんです。担当者の松本さんとZoomを繋げてお話を伺いました。
「個人のご支援もありがたいし、そして夏場に稼働率のあがる水産加工会社さんによるご契約の影響もとても大きいですね」
SOCIAL ENERGY、そしてフィッシャーマン電力が立ち上がったのは1年半前。立ち上げ当初は、フィッシャーマン電力を運営する一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンさんの取り組みを以前から応援されている個人の方々を中心に、フィッシャーマン電力の契約がじわじわと増えていきました。
半年が経過した頃から、当時在籍されていた磯部さん(爽やかな日焼け肌が眩しい青年)の地道な水産関係企業さんへのお声かけが実りはじめ、フィッシャーマン・ジャパンの活動に共感される水産加工系の複数社の会社さんがご契約くださるようになりました。
フィッシャーマン電力を選択した企業の一つには、北海道で水産関係の会社を営む一鱗さんがいらっしゃいます。以前インタビューした記事の中で「フィッシャーマン・ジャパンの活動には同じ水産業界に生きる者として感銘を受けていました。」と語られています。水産加工関係の企業さんは冷凍庫や冷蔵庫などを保有しており、特に夏場の稼働率が上がります。沢山の個人の支援者の方と同様に、活動を支援いただく企業さんによる影響はとても大きいそうです。
累計20万円を達成し、現在年間40万円に達する支援の力
地道な積み重ねが形になる、と身をもって感じた今回の支援額に関するローカルパートナーへの報告。フィッシャーマン電力による一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンへの還元額はすでに20万円を超え、年間40万円近い規模まで拡大しました。
松本さんは「これだけの収入があれば、活動を下支えしてくれる学生スタッフを半年に一人のペースで受け入れる事ができます。今後もこの流れで支援者を増やしていけたらありがたいですね」と語ります。水産資源の減少、担い手不足、魚食離れ、さらにコロナ危機。今まさに変化が必要とされている日本の水産業界には、未来を担う若手人材が必要不可欠だそうです。
松本さんから具体的なエピソードを少し伺うことが出来ました。以前学生スタッフに与えたミッションの一つに水産加工会社の社内誌を作るというものがあったそうです。社員へのヒアリングを重ねていくうちに『社員満足度があまり高くない』と学生だからこそ引き出せた現場の人たちの声があり、本質的な会社の課題の顕在化に寄与した学生スタッフの姿から、若手の人材こそがいまの石巻の水産業に眠っている火を起こす存在だと確信されたようです。学生スタッフを今後も受け入れていく事の必要性について松本さんが熱量高く語ってくれました。
スタートした頃「支援金をどんなことに活用したいですか?」という問いに対しての「SOCIAL ENERGYを通じて水産業界に関わりたい若手人材を1人でも雇用できるくらいにはなりたい。」という答えが、少しずつ現実味を帯びて来たことを画面越しに共に喜び合います。
また、そういった若手の人材が年間30人程度出入りするシェアハウスが活動本拠地の石巻市内にあります。石巻で海に出会うきっかけの場所としての機能を果たしているのですが、このシェアハウスもSOCIAL ENERGYを導入していただいています。今回お話の聞き手である私家冨も以前伺ったことがあり、居間に集まる学生さんが将来の不安や希望を夜な夜な松本さんに相談しては、励まされたり、時にあしらわれたりという和気藹々とした様子を拝見したことがあります。この物件の維持には毎月賃料8万円、そして電気代は毎月3万円程度かかっているそうです。
「過去に関わった人達の宿泊所でもあって、とにかく賑わっていて使用頻度も高いので電気代もそれなりなんです。もちろんこのシェアハウスもフィッシャーマン電力を契約していますよ。(笑)」と、面倒見が良く兄貴肌の松本さんが笑いながらお話ししてくれました。このように地域での活動をする事業者さんの中には事務所やシェアハウスなど目的ごとに物件を運営していることも多く、自社管理物件をSOCIAL ENERGYに切り替えることで支援金がダイレクトに巡ることもローカルパートナーにとって良い点といえます。
フィッシャーマン・ジャパンでは水産業界に関心をもつ若者を積極的に受け入れており、現在もこちらのサイトを通じて事務局所属の学生スタッフを募集しているそうです。
話の最後に「次の目標は年間100万円のご支援額ですね。学生スタッフを年間2名受け入れられるようになる、または年間を通じて1名人材を採用することができるようになります。今は燃料高騰にともない高圧電力の受け入れが停止となっていますが、一鱗さんのように低圧契約でも電気容量の大きい企業さんもいらっしゃるので、そういう方々にご支援をいただけたらありがたいです。」と今後の目標について共有くださいました。
Light Up Localでは、ご支援がどのように地域活動に還元され、地域の未来を灯しているのかについて今後もレポートして参ります。
フィッシャーマン電力の詳細はこちらのプロジェクトページをご覧ください。